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農地つき物件にハマる!(一般人が農地を買う・借りるのはムリ)

空き家購入・引越し・移住

空き家バンクで農地つき物件を購入した「もじゃロック」です。

「農地」って実は一般人は買えないし、借りることさえできないと後から知り、完全にハマりました。田舎暮らしを始める人のために参考になれば。

農地つき物件に注意!

農地は超やっかいです

僕は空き家バンクで山奥の家を購入しました。敷地面積は1,000坪あります。

1,000坪は田舎でも広い方で、この広さになると間違いなく「農地」か「山林」が含まれます。すべて「宅地」というのはありえないので。

で、うちは「農地」も「山林」もあるのですが、この「農地」が超厄介なのです。知っていましたか?

  • 一般人は農地を買えない
  • 一般人は農地を借りることもできない

僕は田舎で家庭菜園をやりながらのんびりと田舎暮らししたいなーと思っていたのですが、それができませんでした。畑をやろうと思っていた場所が「農地」だからです。

はじめて知ったときは「ハっ?何それ?」という感じでした。この辺り、普通に都会で暮らしていたらサッパリわかりませんよね?順番に説明します。

土地には地目がある

土地には地目(ちもく)というのがあるらしいのです。僕は全然知りませんでした。

「地目」というのは「土地の種類」のことです。

地目 説明
宅地 家、駐車場、ガレージ、カーポート
田、畑 農地のこと
山林
雑種地 上記以外の土地(月極駐車場、資材置き場)

都会で持家の場合の土地は「宅地」です。それ以外は基本ないです。僕の実家の土地も「宅地」です。だから地目の存在を知ることがないのですね。

でも田舎には「宅地」以外もあるのです。それが「田」「畑」「山林」「雑種地」など。

農地は農地法により守られている

この中で「田」「畑」が厄介なのです。

地目が「田」「畑」のことを「農地」と呼ぶらしいのですが、この「農地」は「農地法」という法律のしばりがあるのです。詳細は農地法を解説している農林水産省のサイトを読んでください。

農地の売買・貸借・相続に関する制度について:農林水産省

普通のサラリーマンが田舎に移住して農地を買う・借りるケースで、関係ある部分を簡略的にまとめるとこんな感じです。

  • 一般人は農地を買えない
  • 一般人は農地を借りることもできない
  • 農地を他の地目に変えるには農業委員の許可が必要

土地の地目が「農地」の場合、農業に従事している人しか買えないのです。農家さんはOKですが、農業に関係のないサラリーマンは無理なんです。僕のようなIT屋は絶対無理(笑) しかも買えないだけではなく、借りる事さえできないのです。

農地法の考えを僕的に解釈すると、

  • 農地はプロしか維持できない
  • 農地は素人には触らせない
  • 農地を減らさせない

という趣旨かと思います。

田舎で家庭菜園は無理かも

土地が農地の場合、

自宅の畑でサラリーマンが家庭菜園をするのはダメ

隣の人の畑を借りて家庭菜園をするのはダメ

なんです。ウソみたいな話しですが、コレ本当です。

「隣のおばあちゃんの畑を借りて家庭菜園をしよう」なんてできないのです、農地法では。やってる人は暗黙の了解というヤツです(笑)

もちろん「農地」でなければ問題ないですよ。「宅地」だったら問題なしです。農地法のしばりはあくまで「農地」だけですから。でもでも・・残念ながら畑になるような田舎の広い土地はほぼ「農地」です。「宅地」にしておくと固定資産税が上がるため「農地」の方が都合が良いのです。

うちの近所を調べたところ、家が建っていない広い土地はすべて農地でしたから(笑)

農地を買う事ができなかった

僕は空き家バンクで空き家を購入しましたが、実は当初は農地の部分だけ買うことができませんでした。敷地1,000坪の半分以上は農地です。なので、

半分以上の土地は購入できないまま田舎に移住しました(笑)

いや、笑えないけど・・。

家やガレージは購入済みで名義変更できましたが、農地は無理でした(泣)

なので、農地の扱いの大変さはよーくわかります。YouTubeで僕と同じように広い土地で田舎暮らしをしてる人はどうやってこの問題をクリアしたのか、興味津々です(笑) どう見ても農家には見えないし・・・って、人のビジネスを邪魔してはいけない(笑)

一般人が農地をどうやって買うか?

どうしても敷地1,000坪を自分の名義にしたい!

どうしたらいいのか、司法書士に相談したところ、方法は2つありました。

  • 農家になる
  • 農地転用する

「農家になる」か「農地転用」の2択でしたが、「農家になる」のは僕的にはありえないので却下です(笑) 会社をやめて農家になるのはとても勇気がいるので、普通の人だと難しそうですね。

そこで「農地転用」です!

「農地転用」というのは「農地」から違う地目へ変更することです。そうすれば簡単に土地の名義を変更できます。買う事も借りる事もできます。例えば「農地」から「宅地」「雑種地」に転用するのです。これが一番妥当な案ですが、実はこれはこれでかなり大変です。

なぜなら、地域の農業委員という組織に農地転用の許可を取る必要があります。つまり、「この土地を農地以外のものに変えてもいいか?」という審査がされ、許可される必要があるのです。

農地転用はハードルが高い

「農地転用」はそれなりにハードルが高いのです。

基本的に嘘は通りません。例えば、「駐車場にしたいので農地から雑種地に転用したい」という申請をして、「実はこっそり家庭菜園する」というのはバレるそうです。

実は農業委員は土地を見に来ます。僕の家にもやってきました。役所の人もきたので、2名が僕の家に実際に見に来て農地の写真をとったりマジマジ見ていきました。そのときに申請通り本当に駐車場になっていないとマズイのです。見に来たときに畑だったら「おいおい」というツッコミが入り、申請は却下されてしまいます(笑)

つまり、実態がともなっていないと農地転用は無理ゲーです。ウソは通らない。ちなみに司法書士の先生の話しによると、農業委員により却下されることはよくあるらしいです。結構、ガチ系なんですね(笑)

しかも地域によってガチのレベルも違うらしいです。緩い所もあれば厳しすぎるところも・・・。厄介よねー。

結局、農地転用して名義変更できました

で、「僕はどうしたか?」というと、結論をいうと、農地転用できました。今は全ての土地が僕の名義になり、無事1,000坪を購入済みという形になりました。

でもマジで大変でした。とにかく農地は大変なので、僕のように農家以外の普通の人は覚悟しておいた方がよいかもしれませんよーという話しでした。でもちゃんと正当な理由で転用すれば問題なしです。この辺りの続きはまたブログで書きたいと思います。

「農地は死ぬほど固定資産税が安い」というメリットもあるので、サラリーマンにとってデメリットだらけというわけでもなく(笑)

空き家購入・引越し・移住
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著者:もじゃロック(たまに嫁ロック)

趣味:ギター、漫画

経歴:DIY歴3年。岐阜の山にある空き家を購入して家族で名古屋から移住しました。夫婦で我が家をセルフリノベーションしながら暮らしています。家だけでなく、庭・ガレージもDIYしています。これから古民家、工場にも取り掛かる予定。田舎暮らしにも慣れてきて、子供も田舎で元気いっぱい育っています。詳細なプロフィール

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もじゃロックのDIY田舎暮らし3.0ブログ

コメント

  1. ちゅん より:

    同じく家庭菜園がしたくて農地付き物件を探してました。
    まさに「ぎゃえぇ~」状態です!
    その上手く農転できた裏技を知りたいです!

  2.   より:

    戦争が始まりそうなので田舎に疎開して自給自足体制を、と思い色々検索してますが、普通の人は農地を買うこともできないとか。ネットだと田舎に移住して自給自足してる人とか多いですが、皆さんどんな裏技を使ったんでしょうね。実際に田舎で自給自足してる人でも自給自足なんかやめとけ、農業なんかやめとけ、とアドバイスしてる人ばかりです。

    • もじゃロック より:

      地域によっては農地の縛りが緩いところもあるみたいですね。
      でも「暗黙の了解」で借りてる人が多い気がします。

  3. はへほ より:

    農地転用されたら税金すごくなったのでしょう?